統計的形状モデル向けマシン

整形外科学の研究に携わるお客様より、CTやMRIなどの医用画像の解析や統計的形状モデルに使用するためのPCをご相談いただきました。

メモリは64GBまたは128GBが希望で、24時間稼働できる並列処理能力が高い構成であることが条件です。実際の使用頻度は月に2~3度の解析を一昼夜行う程度と伺っています。また、使用予定のソフトウェアは以下の通りです。

【使用予定のソフトウェア】

・Mimics ver25
・3-matic ver17
・Matlab R2022a
・ShapeWorks ver 6.5.0

3-maticのシステム要件にAMD製CPUの記載がないため、お客様はIntel製CPUを候補にされていますが、CPU選びのアドバイスも希望されています。OSはWindows11で、液晶ディスプレイ等の付属品を含めて50万円以内の予算でのご相談です。

ご相談の内容を踏まえて、弊社からは下記の構成をご提案しました。

CPU Core i7-14700 2.10GHz(8C/16T)+1.50GHz(12C/12T)
メモリ 合計 64GB DDR5-5600 32GB ×2
ストレージ 1TB SSD M.2 NVMe Gen4
ビデオ NVIDIA RTX A2000 12GB (MiniDisplayPort x4)
ネットワーク on board(2.5GBase-T x1) Wi-Fi x1
筐体+電源 ミドルタワー筐体 + 850W
OS Microsoft Windows 11 Professional 64bit
その他 21.5型ワイド FullHD 液晶ディスプレイ

並列処理能力が高い構成という条件から、CPUにCore i7-14700を採用した構成をご案内しています。
本件のご予算範囲ですと、Xeonを採用することは難しいですが、CPUコア数を重視する場合はRyzen9系で問題ありません。

2024年10月現在、3-maticのWEBサイトにおける推奨システム要件には” 第3世代 Intel® Core™ i5/i7 または同等品 “という記載があります。” 同等品 “という点からAMD製CPUでも問題ないと考えることができることに加えて、Intel製CPUも第3世代は今から10世代以上前のモデルですので、現行品と比較して内部アーキテクチャは変更されている点を踏まえますと、ここでの推奨システム要件はおおよその指針として捉えるのが良いと考えられます。

参考:Materialise 3-matic |3D データ最適化ソフトウェア

■キーワード

・Materialise Mimicsとは

医療研究開発から臨床応用まで幅広く活用され、14,000以上の査読付き論文で使用される業界標準ソフトウェア。医用画像から効率的に3Dモデルを作成するための高度な3D医用画像処理を行う。患者の解剖学的構造を正確に把握し、セグメンテーション、解析、シミュレーション、計画などの機能を提供する。

参考:Materialise Mimics | 3D 医用画像処理ソフトウェア ※外部サイトに飛びます

・Materialise 3-maticとは

3DプリンティングのためのCADデータ最適化ソフトウェア。 こ従来の製造方法では作成が難しかった複雑な形状の設計や、部品の軽量化、機能性の向上が可能になる。また、Materialise Magicsなど他のソフトウェアとも統合できるため、3Dプリンティングのワークフロー全体を最適化することも可能。

参考:Materialise 3-matic |3D データ最適化ソフトウェア ※外部サイトに飛びます

・MATLABとは

MATLABは工学・理学・経済学など幅広い分野でのデータ解析やアルゴリズム開発、モデル作成で使用される数値解析用ソフトウェアかつ、内部で使用するプログラミング言語の名称でもある。

参考:MATLAB – 技術計算言語 製品情報 ※外部サイトに飛びます

・ShapeWorksとは

形状解析と統計的形状モデリングのための無料オープンソースソフトウェア。医用画像や解剖学的研究、生体工学シミュレーションなどに利用され、3D形状データの解析や統計モデリング、形状変動の解析を行う。GUIやPythonバインディングにも対応しており、標準的な画像処理ライブラリと連携可能。

参考:ShapeWorks ※外部サイトに飛びます

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