COMSOL Multiphysics用のワークステーションの導入を検討しているお客様より、新しいマシンの導入についてご相談いただきました。
現在利用中の構成は下記スペックで、これよりも高スペックな構成をご希望です。
・CPU:Intel Core i9-10920X |
また、COMSOL MultiphysicsはGPU計算に対応していないため、CPUコア数とメモリを重視したいとのご要望もいただいています。
実際の計算処理では、1週間ほど連続して計算を行う予定があるため、連続使用中常に高い動作クロック・静音性の双方が保たれていることが理想です。
なお、ワークステーションの設置場所は事務作業などを行う一般的な居室なので、そのような場所でも問題なく連続稼働でき、なおかつ100Vの電源環境で利用できる構成をご希望いただいています。
ご相談の内容を踏まえ、弊社からは下記の構成をご提案しました。
CPU | Intel Xeon W9-3495X (1.90GHz 56コア) |
メモリ | 1TB REG ECC |
ストレージ | 1TB SSD M.2 |
ビデオ | NVIDIA T400 4GB |
ネットワーク | on board (1GbE x1 /10GbE x1) |
筐体+電源 | タワー型筐体 + 1000W |
OS | Microsoft Windows 11 Professional 64bit |
CPUコア数とメモリ容量を重視
Xeon W-3000シリーズの56コアモデル Intel Xeon W9-3495Xを採用した構成です。
また、メモリ容量は1TBとしています。
これらのCPU・メモリのスペックは、ご希望の範囲内で選択できる最上位クラスのものとなります。
CPUコア数やメモリ容量を増やす場合、フルタワー筐体やラックマウント筐体の採用が必要となります。その場合、消費電力が高くなることに加えて、FANの動作音が大きくなるため、100V環境への対応や通常の事務部屋での利用が難しくなります。
条件の重要度次第で、より処理能力の高い構成をご提案することが可能です。
動作クロックと静音性の関係
CPUクーラーは水冷式のユニットを搭載しています。100%負荷時の温度を60℃程度に保つことによって、高い動作クロックを確保することが可能です。
CPUのTurboBoost機能により、100%負荷時でも動作クロックはベースクロックの2.2GHzより高い状態で動作します。
なお、高い動作クロックと静音性にはある程度のトレードオフの関係があります。
CPUの動作クロックを高く保つためには、発生する熱を効率的に排出するための冷却機構が必要で、基本的には冷却ファンがその役割を担います。
これはラジエーターの熱を冷却ファンで排出する水冷式クーラーでも同様です。そのため、一般的には冷却性能に比例して動作音が大きくなる傾向があります。
本構成は静音性にも配慮した筐体を選択しているため、ラックマウント筐体やフルタワー型筐体よりも動作音は小さいですが、事務用途の小型デスクトップ機よりは大きくなります。
本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
いただいた条件に合わせて柔軟にマシンをご提案いたしますので、掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。
■キーワード・COMSOL Multiphysicsとは
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