固体の電子構造計算プログラム「WIEN2k」を快適に利用するためのマシンのご紹介

R&D向け海外製品調達 と その利用に最適な構成のPC製作サービス

オーダーメイドPCの製作サービス「テグシス」と 研究開発者向け海外製品調達・コンサルティングサービス「ユニポス」という2種類のサービスを提供するテガラだからこそ可能な、「R&D向け海外製品の購入とその利用に最適化したカスタムPCの製作」というワンストップサービスをご紹介いたします。

たとえば、ソフトウェアを動かすためにはPCが必要であり、専門的なソフトウェアにはそのために必要な条件(※メモリの容量や、ハイエンドなビデオカードの搭載など)がある場合があります 。そんな条件に合致したPCを探す手間を省略し、海外から調達した製品とその動作に最適なPCをセットにしてご提供できることが、テガラの強みです。

今回は、ユニポスで取り扱っております  固体の電子構造計算プログラム「WIEN2k」と、そのご利用に最適なマシンをご案内します。

WIEN2k について

WIEN2k は、ウィーン工科大学 材料科学研究所の教授が開発した (L)APW+lo法によるバンド構造計算のプログラムになります。C-Shellスクリプトを介して相互にリンクされている数多くの独立したFortran90プログラムで構成されています。

WIEN2kを使用すると、密度汎関数理論 (DFT)を使用して固体の電子構造計算を行うことができます。また相対論効果を含む全電子スキームであり、多くの機能がございます。

特徴と計算プロパティ

  • LDA, GGA, meta-GGA (libxc interface), LDA+U and EECE, orbital polarization, Hybrid-DFT
  • centro- or non-centrosymmetric cells (mode), all 230 spacegroups built in
  • spin-polarization (ferro- or antiferromagnetic structures), spin-orbit coupling
  • sequential mode, k-parallel mode (without MPI, slow network with common NFS), massively parallel MPI mode (shared memory or Infiniband)
  • Energy bands and density of states
  • electron densities and spin densities, x-ray structure factors, potentials, STM and AFM simulations
  • Baders’s “atoms-in-molecule” concept
  • total energy, forces, equilibrium geometries, structure optimization, elastic constants, molecular dynamics
  • Phonons, with an interface to K.Parlinski’s PHONON or A. Togos Phonopy program
  • electric field gradients, isomer shifts, hyperfine fields, NMR chemical shifts, NMR Knight shifts
  • x-ray emission and absorption spectra, electron energy loss spectra
  • optical properties
  • fermi surfaces

なおWIEN2kは、WEBブラウザ上で以下のような独自のGUIであるW2web を用いて実行することができます。またコマンドラインからも実行できます。

ライセンスについて

WIEN2kのライセンスは永久ライセンス (買い切り)でのご提供となります。ライセンスにはソースコードやアップデートが含まれています。

また、Groupe License の形態をとっており、同一研究グループ(※)内のメンバーでの利用に限りますが、利用マシンの台数に制限はありません。
※研究グループのメンバーの定義 : 研究リーダー(教授)とその下で研究を行う博士研究員、博士課程の学生

なおご利用の組織形態によりライセンス価格が異なりますので、お問い合わせの際にはエンドユーザーさまのご所属をお知らせいただくことになります。

  • Commercial Users – 企業や商用利用ユーザー
  • Governmental Labs – 政府研究所や機関
  • Academic institutions – 教育機関
  • Computing centers – 非営利の計算センター または 商用の計算センター

WIEN2k に最適な構成のPC

WIEN2k での計算処理実施を快適に行うために最適なPCの構成を検討いたしました。

ご予算25万円程度でWIEN2kを使用するのに問題ない最小スペックのエントリー構成、またWIEN2kでは並列性能が重要となるため、ご予算50万円程度である程度の並列性能を確保するためにコア数を優先としたスタンダード構成、そしてご予算100万円程度でさらに並列性能をアップさせるために2CPU を搭載する おすすめ構成の3つのモデルをご用意しましたので、以下ご紹介いたします。

WIEN2k マシンの構成例

 

もちろんこの他にもお客さまのご要望に合わせた仕様、構成での対応も可能ですので、WIEN2kのためのPCをご検討の際には是非お問い合わせいただけますと幸いです。