Epic Games Slovakia社が提供するRealityCaptureシリーズの最新バージョン、「RealityCapture 1.5」がリリースされました!
フォトグラメトリとは、複数の写真をもとに対象物の3Dモデルを生成する技術で、建築、文化財の保全、ゲーム制作など幅広い分野で使用されています。
RealityCaptureは、その最先端のフォトグラメトリ技術を駆使し、静止画やレーザースキャンデータをもとに高精度な3Dモデルを生成するプロフェッショナルツールです。。バージョン1.5では、処理速度や品質がさらに向上し、3Dモデリング業界の新たな可能性を見出します。
主な新機能と改善点
高速処理
新しいテクスチャリングアルゴリズムとコードの最適化により、入出力処理 (IO) の読み書きを削減し、CPUの利用効率が向上しました。テクスチャリング速度が約20~40%アップしました。大規模なデータセットでもスムーズな処理を実現し、作業時間を大幅に短縮します。
メーカーWEBページ (Texturing Speed Improvements) をご参照ください
高品質なテクスチャ生成
フォトコンシステンシベースのテクスチャリングが、16ビットや32ビットの高品質な画像データに対応。細部までリアルで正確なテクスチャを簡単に作れます。特に、ガラスや水などの透過物体や、顔・全身スキャン、レーザースキャンデータを扱うときに効果を発揮します。
写真を撮るときに、物の影になってしまった部分や隠れて見えにくい場所がありますが、そういった「見えない部分」も、この新機能でより自然に補完でき、隠れていた部分も含め、滑らかで一貫性のある質感を実現します。
さらに、マスク機能を活用すれば、テクスチャ化したくない背景や不要な色合いも簡単に排除可能。結果として、完成したテクスチャはシャープで鮮明、見栄えも申し分ありません。リアルなモデル作りがもっと楽しくなります。
非閉域メッシュの生成
新しく追加された「Reconstruction」機能を使えば、不要な細かい三角形を簡単に取り除き、軽量な非閉域メッシュ (Non-Watertight Meshes) を作れます。ファイルサイズが小さくなり、保存スペースを節約。読み込み時間も短縮されます。
ゲームやシミュレーションなどのリアルタイムアプリケーションでは、軽いモデルが重要な場面も多いです。このようなシーンで特に活躍する機能です。
USDエクスポート対応と新たなエクスポート形式の追加
Universal Scene Description (USD) 形式への対応により、リアルタイムアプリケーションとの連携がさらに容易になりました。以下のエクスポート形式も追加され、さまざまなワークフローに対応します。
- Colmap型式: フォトグラメトリやSLAMで広く利用される形式
- GLB用の法線マップ (Normal Texture Maps): よりリアルな3D表現を実現
- DTM (デジタル標高モデル) およびDSM (デジタル地表モデル)向けの16ビットPNGサポート: 高度データの正確な出力が可能
これらの新機能により、さまざまな業界や用途において、より柔軟で効率的なデータ活用が期待できます。
テクスチャのフラグメンテーションを最適化
モデルのテクスチャを効率的に整理し、最適なデータ構造を維持する新機能です。従来のTiny UV Islands (小さなUVパーツ)は、リアルタイムエンジンにとって非効率的であり、以下のような課題を抱えていました。
- GPUメモリの過剰な消費
- 頂点シェーダーの呼び出し回数増加
- シーム (テクスチャの継ぎ目) での視覚的なアーティファクト発生
RealityCapture 1.5では、これらの課題を解決する「UV最適化」が実現しました。これにより、UVマップの品質が向上し、GPU負荷の軽減や視覚的な仕上がりの改善が期待できます。特にリアルタイムエンジンを使用するプロジェクトで、パフォーマンス向上に期待が寄せられます。
メーカーWEBページ (Texture Defragmenter) をご参照ください
※機能詳細は、メーカーWEBページをご参照ください
Key new features in RealityCapture 1.5
https://www.capturingreality.com/realitycapture-1-5
あらゆる業界で活躍!RealityCapture 1.5の利用分野と活用事例
多様な分野で幅広く活用できる高性能なフォトグラメトリツール「RealityCapture 1.5」は、測量・マッピング、文化遺産・建築、VFX、VR/AR、フルボディスキャン・プリント、研究・医学、製造業…など、さまざまな業界で3Dモデリング技術の可能性を広げます。
以下に、主な利用分野とそれぞれの具体的な利用シーンをご紹介します。
利用可能な分野と具体的な利用シーンの例
分野 | 具体的な利用シーン |
---|---|
建築および土木設計 | 建築物やインフラの3Dモデル作成、設計や改修計画の可視化、施工管理 |
映画およびゲーム制作 | 映像やゲーム用の高精度な背景モデルやキャラクター、リアルな環境作成 |
文化財保全および復元 | 歴史的建造物や美術品のデジタルアーカイブ、損傷部分の復元モデル作成 |
地形データ解析 | 地図作成、地形測量、災害シミュレーション、環境保全活動 |
人体モデリング | キャラクターの顔データ作成、医療用途での3D人体データ収集、アバターモデル作成 |
RealityCapture 1.5は、幅広い分野で3Dモデリング技術の可能性を広げ、効率化と精度向上を実現しています。特に文化財保全や復元の分野では、その高精度なスキャン技術が歴史的価値を持つ建造物や遺物を未来に伝えるための重要な役割を果たしています。
歴史的遺産の復元プロジェクト例
RealityCaptureを使用した歴史的遺産の復元プロジェクトの一例をご紹介します。
事例1:オーストリア皇后シシィのプライベートコレクション復元
シシィの愛称で知られる オーストリア皇后エリザベートが暮らした空間や愛用品をデジタル化するプロジェクトでは、RealityCaptureとUnreal Engineが使用されました。部屋や宝物が現代に甦り、歴史的遺産の魅力を広く伝えることに繋がりました。
事例2:アフリカの文化遺産を守る「Zamani Project」
アフリカの歴史的遺跡をデジタル化するZamani Projectでは、RealityCapture が活用されました。遺跡の高精度な3Dモデルを作成し、それを基にした仮想体験を提供することで、文化遺産への興味関心を高めています。
ご購入・お問い合わせはお気軽に
テガラ株式会社 (ユニポス) は、Epic Games社の認定リセラーとして、日本国内のお客様に Reality Capture をご提供しております。
ご購入に際してのご質問・ご相談等がありましたら、是非お気軽にお問い合わせくださいませ。
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