Microsoft Azure Kinect DKの代替製品「Orbbec Femto Bolt」は多機能な3Dカメラとして、物流や製造業、その他ロボティクス関連の現場で採用されています。
今回はOrbbec Femto Bolt のユースケースとして「ヒューマノイドロボット Astribot S1」での採用事例を紹介します。
日常的な環境でのロボット活用を推進する中国・深センの企業「Astribot社」
今回ご紹介する最新鋭のヒューマノイドロボット「Atsribot S1」は、Astribot社によって開発された製品です。
高度な人工知能と人間のような器用さを兼ね備えており、日常の家事をスピーディーにこなす能力が注目されています。
Astribot社は、中国の深センに拠点を置くスタートアップ企業で、Stardust Intelligenceの子会社です。 創業者のLai Jie (ライ・ジエ) 氏は、Tencent Robotics LabやBaiduのAI技術を中心に、多様なスマートデバイスやサービスを提供している「Xiaodu Robot」チーム、および香港ポリテクニック大学でロボット工学の専門家として活躍していました。 同社は2022年12月に設立され、人型ロボットの分野で急速に発展しています。 |
本記事は、Orbbec社のfacebook 等の情報を参考にしています
Orbbec (公式Facebook)
https://www.facebook.com/orbbec3D
AI NEWS【Astribot S1:中国製ヒューマノイドロボ】英語解説を日本語で読む【2024年4月27日|@TheAIGRID】
https://note.com/eigodeyogaku/n/n8b29b735e5e7
目次
Astribot S1の驚くべきスピードと精度!
「Astribot S1」は、変化に素早く反応することができる敏捷性を備え、スピードや精度も優れています。遠隔操作ではなく、完全な自律型で動作しており、大規模言語モデルと視覚システムを駆使しています。
実際に動画をご覧いただくとお分かりいただけますが、驚異的なスピードだけでなく、動作の滑らかさから生成AI で作られたフェイク動画ではないかと疑う声も上がるほどです。
Astribot S1は、模倣学習を活用して人間の動きを忠実に再現するため、例え複雑な作業であっても、スムーズ かつ正確に行うことができます。
これらの能力は、デモビデオで紹介されており、家庭内と産業界の両方で応用できる可能性があるとして、大きな注目と賞賛を集めています。
Astribot S1の主な仕様
Astribot S1 は最高速度 毎秒10メートルで動作し、可搬重量はアーム1本あたり最大10キログラムのものを扱うことができます。
Astribot S1と一般的な成人男性のスペックを比較すると、速度や可搬重量、精度などでの優位性があります。
比較 | 最高速度 | 最高加速度 | ペイロード | 可搬重量 | 自由度 | 位置決め動作の精度 |
Astribot S1 | 10 m/s | ~100 m/s2 | 10kg | 10kg | 7 | ±0.03mm |
一般成人男性 | ~7 m/s | ~70 m/s2 | ~5kg | ~5kg | 7 | ~1 mm |
Astribot S1の物体検出・認識を担うのはOrbbec社のFemto Bolt
Astribot S1は、タスク遂行で重要な役割を担う視覚情報取得のために、Orbbec社の「Femto Bolt」を採用しています。
Femto の深度センシング技術などのAI手法を活用することで、アイロンがけ、野菜の皮むき、調理など、さまざまな家事を驚くほど巧みな動きでこなします。
また、Femto Bolt により深度精度を正確に維持しながら、最大4K解像度のカラー画像取得を実現します。
Orbbec Femto Boltの主な仕様
Astribot S1の物体検出・視覚情報取得を担うOrbbec Femto Boltは、ToF技術を採用した高性能な3Dカメラ製品です。深度カメラは1メガピクセルのToFセンサーを使用し、深度範囲は0.25~5.46メートルに達します。
最大解像度は1024×1024ピクセル/15fps、640×576ピクセル/30fpsに対応し、高精度な深度計測を実現します。
また、水平・垂直方向に120°という広い視野角は、より広い範囲を撮影するのに役立ち、デバイスの空間認識能力を高めます。
さらに、RGBカメラはHDR対応の4K解像度(3840×2160ピクセル)を備えており、より詳細で鮮やかなカラー画像を取得できます。
カメラの仕様 | Femto Bolt |
---|---|
Depth Technology | Time-of-Flight |
Wavelength | 850 nm |
Depth Range | 0.25-5.46m (深度モードによる) |
Depth Resolution/FPS | Up to 1024×1024@15fps (WFOV) Up to 640×576@30fps (NFOV) |
Depth FOV (HxV) | 120°x120° |
RGB Resolution/FPS | Up to 3840×2160@25fps (MJPEG/YUY2/H.264/H.265) |
RGB FOV (HxV) | 80°x51° |
Processing | External, Host PC |
IMU | Supported (6軸IMU) |
このような優れた機能を持つOrbbec Femtoを採用することにより、Astribot S1は障害物を回避しながらの行動や特定の物体のピックアップから配置などのタスクを自律的に行うことができます。
Orbbec Femto Boltの詳細は、製品ページおよびユースケース記事をご参照ください。
最後に
この記事内で言及しておりますOrbbec社のFemto Bolt は弊社にてお取り扱いがございます。研究開発者向けサービス「レンタルサービスtegakari」もご活用いただけます。実際にお使いになられたい場合など、ぜひご活用ください。
この製品に限らず弊社で取り扱っているカメラの多くは「1台」からお取り扱いできます(モジュールなどを含む一部の製品には最小ロットの指定がござます)。また人気の高いカメラなどは弊社に在庫しておりますため短納期でお届けも可能です。ぜひ気兼ねなくお問合せください。
Orbbec製品のお問い合わせはユニポスへ
ユニポス(テガラ株式会社)では、多くのお客様にOrbbecの3Dカメラをお届けしてきました。Orbbec製品のご購入をご検討中の方は、海外製品調達の専門家・ユニポスまでお気軽にご相談ください。
よろしければ、下記の記事もご参照ください。
■商品の詳細、お問い合わせはこちら Orbbec Femtoシリーズ | 6軸IMU搭載で複数台同期も可能なToF方式デプスカメラ メーカー(Orbbec 3D Tech. Intl. Inc) WEBサイト |