2023年度下期時点でのNANDフラッシュメモリメーカー動向
Samsung Electronicsが2024年第2四半期までにNANDフラッシュメモリの価格を四半期ごとに20%引き上げる計画を発表したことは、業界に大きな波紋を投げかけています。一方で、Western DigitalはHDD事業とNAND型フラッシュメモリ事業の分割を検討しており、これらの動きが市場に及ぼす影響は、現時点では不確定であるものの、NANDチップやSSDの価格上昇につながる可能性が高いと見られています。
今が購入のチャンス?
このようなメーカー動向を踏まえて考えた場合,2024年以降NANDの価格が上昇する可能性があります。そのため、SSD単体やSSDを多く搭載したワークステーション構成を検討の場合は、今が購入の絶好のチャンスかもしれません。
特に、バイオインフォマティクスやビッグデータ解析を行う際には、読み込み/書き込みを高速で実行できるストレージが必要です。ストレージ容量とコストの面ではHDDを採用する選択肢もありますが、大容量・高速なフラッシュストレージの利用を想定されている場合には、来期の価格上昇を見越した検討・導入計画を推奨します。
市場動向への注目
価格の変動は需要と供給のバランスに大きく依存しており、新しいOSやソフトウェア、ハードウェアのリリース、新技術の普及やトレンドなど、複合的な要素が需要を左右します。そのため、これらの業界動向を注視し、適切な購入時期を見極めることが重要です。
また,世界的な経済状況とサプライチェーンは供給に大きく影響します。コロナ禍で半導体製品の供給が滞った例は記憶に新しいですが、パンデミック以外でもサプライチェーンに影響する様々な要因が考えられます。予測の難しい要素ではありますが、大容量のSSD搭載したマシンを導入するタイミングを検討する上で、注目したいポイントの1つです。
まとめ
NANDフラッシュメモリ市場で発表されたメーカー側の各種アナウンスは、SSD製品導入の判断に大きく影響する要素が含まれています。
2024年以降の価格上昇が予想されることを考えますと、特に大容量・高速なストレージを必要とするお客様には、早めのご検討をお勧めします。
NANDフラッシュメモリ製品やPC、ワークステーション、サーバーの導入や導入スケジュールにつきましては、テグシスまでお気軽にご相談ください。