液晶ディスプレイや、液晶光デバイスの開発に携わるお客様より、シミュレーション・数値計算ソフトウェア「LCD Master」を使用するためのPCをご相談いただきました。
具体的には、液晶ダイレクタの配向状態を調べる液晶配向計算と、光の透過率や偏光状態を調べる光学計算を行うためのマシンとしての導入です。
特に3次元構造を計算するLCD Master/3Dは精度の良い計算ができる一方で、計算に時間がかかり、メモリ使用量も大きいです。
そのため、予算300万円程度で高性能なCPUと512GB程度のメモリを積んだ構成をご依頼いただきました。
なお、LCD MasterはGPUに対応していませんが、今後のことを考慮して、RTX4090の搭載をご希望いただいています。
将来的にはRTX4090を2枚搭載して運用する構想があると伺っています。
その他、ご希望いただいた条件は以下のとおりです。。
・CPU:計算能力を重視(intel製) |
頂戴した情報を踏まえて、弊社からは下記の構成をご提案しました。
CPU | Intel Xeon W9-3475X (2.20GHz 36コア) |
メモリ | 512GB REG ECC |
ストレージ1 | 2TB SSD M.2 |
ストレージ2 | 2TB SSD M.2 |
ストレージ3 | 8TB HDD S-ATA |
ビデオ | NVIDIA Geforce RTX4090 24GB |
ネットワーク | on board (1GbE x1 /10GbE x1) |
筐体+電源 | タワー型筐体 + 1600W |
OS | Microsoft Windows 11 Professional 64bit |
その他 | 無線LAN/Bluetooth拡張カード 27型ワイド 4Kディスプレイ |
計算能力を重視したCPU
最新の第4世代Xeon Scalableシリーズを搭載した構成です。
ご予算内で計算性能を重視し、36コアモデルのIntel Xeon W9-3475Xを選択しています。 コア数、スレッド数の多さによる並列処理性能はもちろんのこと、TurboBoost時の最大クロック数も高いため、並列処理数が少ない場合でも性能を発揮します。
RTX4090の増設に対応
グラフィックカードはご要望にあわせてRTX4090を搭載しています。本構成はRTX4090を合計で2枚まで搭載することが可能ですので、将来的に+1枚増設できる余地があります。
なお、本構成は100Vの電源環境でご利用いただけますが、RTX4090を2枚搭載した場合は200V環境でご利用いただく必要があります。
本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
いただいた条件に合わせて柔軟にマシンをご提案いたしますので、掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。
■キーワード・LCD Masterとは LCD Masterは、バックライトから出た光がどのように画面表示されるかなどをコンピュータ上でシミュレート・数値計算することができるソフトウェア。液晶表示器の開発コスト削減と開発期間短縮化に大きく貢献し、液晶の設計・開発業界でのシェアはほぼ世界100%であり、業界の標準スタイルとなっている。 |