事例No.PC-11089をご覧になったお客様より、プロテオミクス解析用PCのご相談をいただきました。
使用するソフトウェアは、DIA-NN、 MaxQuant、 FragPipe、 Skyline、 MS-DIALを予定されており、NGS解析など、その他のOmics解析にも使用する想定です。
CPUの物理コア数が多いことをご希望いただきましたが、ソフトウェアによっては速度も必要になるのでバランスのよい構成であることが理想です。
全体的な条件は以下のように伺っています。
・CPU:コア数が多いほうが好ましいが、速度とのバランスが取れた製品を希望する ・メモリ:128GB以上 ・OS:Ubuntu 22.04 ・使用するソフトウェア:DIA-NN 1.8.1、 MaxQuant、 FragPipe、 Skyline、 MS-DIALなど ・予算:100万円程度 |
頂戴した情報を踏まえて、弊社からは下記の構成をご案内しました。
CPU | Intel Xeon W7-2475X (2.60GHz 20コア) |
メモリ | 128GB REG ECC |
ストレージ1 | 2TB SSD M.2 |
ストレージ2 | 2TB SSD M.2 |
ストレージ3 | 16TB HDD S-ATA |
ビデオ | NVIDIA T400 4GB |
ネットワーク | on board (2.5GbE x1, 10GbE x1) |
筐体+電源 | タワー型筐体 + 1000W |
OS | Microsoft Windows 11 Pro for WS 64bit |
OS | Ubuntu 22.04デュアルブート設定 |
ご希望条件とご利用予定のソフトウェアに適した構成をご提案しました。
ご利用予定のソフトウェアのうち、SkylineはWindows専用ソフトウェアです。そのため、Windows 11 + Ubuntu 22.04のデュアルブート構成としていますが、ご要望にあわせたOS環境をご提案しますのでお知らせください。
CPUは、2023年10月時点で最新のXeon W-2400シリーズを搭載しています。
コア数と動作速度のバランスを考え、基本動作周波数2.60GHzの20コアモデル Intel Xeon W7-2475Xを選定しています。
メモリ容量は128GBですが、増設に対応していますので、より大容量のメモリが必要な場合にはご相談ください。
ストレージ構成はデュアルブートOS用の2TB M.2 SSD x2枚および、データHDDとして16TB S-ATA HDDを搭載しています。ストレージの種類や容量、搭載数などの変更も可能です。
またご利用予定のソフトウェアはいずれも高度な描画機能を必要としないと考えられます。そのため、ビデオカードはエントリークラスのワークステーション向け製品である NVIDIA T400 4GBを選択しています。
本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
いただいた条件に合わせて柔軟にマシンをご提案いたしますので、掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。
■キーワード・Omics解析とは Omics解析は、生物学や医学の分野で広く使用されるデータ駆動型のアプローチ。Omicsとはゲノミクス、プロテオミクス、トランスクリプトミクスなど、生物学的なデータを収集・解析するための技術の総称。 ・DIA-NNとは DIA-NNはDIA(データ非依存的分析)プロテオミクスデータ処理のためのソフトウェア。ハイスループット実験メソッドを使用し、高信頼性・堅牢・定量的に正確な大規模実験を行うことが可能。 ・MaxQuantとは MaxQuantは定量的プロテオミクスのためのソフトウェアパッケージ。大規模な質量分析データセットを分析するために設計されている。高分解能質量分析データに主軸を置いているほか、いくつかの標識法やラベルフリー定量法に対応している。 ・FragPipeとは FragPipe は、質量分析ベースのプロテオミクスデータの包括的な分析を可能にするGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)。質量分析ベースのプロテオミクスにおけるペプチド同定のための超高速データベース検索ツールであるMSFraggerおよび、ショットガンプロテオミクスデータ解析のためのツールキットであるPhilosopherを内蔵している。
・Skylineとは Skylineは、ターゲットプロテオミクスおよびメタボロミクスデータ分析のためのオープンソースソフトウェア。選択反応モニタリング(SRM)、多重反応モニタリング(MRM)、並列反応モニタリング(PRM)、データ非依存性解析(DIR/SWATH)などの手法に対応している。 ・MS-DIALとは MS-DIALは、理化学研究所とカリフォルニア大学デービス校のグループによる共同研究成果として発表されたノンターゲットプロテオミクスのためのソフトウェア。ガスクロマトグラフ質量分析計 (GC/MS)とデータ非依存的タンデム質量分析計(MS/MS)の双方においてスペクトルのデコンボリューションに対応している。 |
■ このPC事例に関する詳細、お問い合わせはこちら ※事例の名称またはご希望の条件などをご記入ください。 |