電磁界シミュレーションソフト (CST-Studio)の導入を検討中のお客様よりPC導入をご相談いただきました。 CST-StudioはFIT&PBAによるメッシュ区切りを採用しているため、GPUによる処理時間短縮が可能である点を踏まえて、適切な構成を提案して欲しいとのご依頼です。
具体的な希望としては、下記の条件を伺っています。
・CPU:Xeon ・メモリ:256GB~512GB (GPUメモリの4倍を確保したい) ・GPU:NVIDIA製品 メモリ容量が多く性能が高いもの ・OS:Windows ・予算:150万円程度 |
ご連絡いただいた条件を踏まえ、弊社からは下記の構成をご提案しました。
CPU | Xeon W5-2465X (3.10GHz 16コア) |
メモリ | 256GB REG ECC |
ストレージ | 1TB SSD S-ATA |
ビデオ | NVIDIA RTX A5500 |
ネットワーク | on board (2.5GbE x1 /10GbE x1) |
筐体+電源 | ミドルタワー筐体 + 1000W |
OS | Microsoft Windows 11 Professional 64bit |
CST Studio Suiteの動作要件は下記メーカーサイトに掲載されています。
参考:CST Studio Suite & Opera Recommended Hardware (Dassault Systèmes) ※外部ページに飛びます
GPUの選定ガイドとしては、下記PDFが公開されています。
参考:CST Studio Suite 2023 GPU Computing Guide (Dassault Systèmes) ※外部ページに飛びます
上記の参考ページを確認すると、CST Studio SuiteのGPUアクセラレーションにはFP64を利用するものがあり、FP64性能が低いGPUは注釈が付けられています。この注釈は利用できないことはないものの、用途によっては期待するパフォーマンスが得られない場合があるという警告の意味合いが強いと推測されます。
本事例の構成は前述の情報を踏まえて選定しており、参考ページ内でも当該の注釈がないGPUとしています。ただし、ソフトウェアのバージョン2022 SP5からのサポートとなりますので、ご検討の際にはお手持ちのソフトウェアのバージョンをご確認いただけますようお願いします。
ソフトウェアの推奨要件として、CPUは8~16コアでベースクロックが3.00GHzを超えるものが多くの用途にバランスよく対応するとされています。そのため、本事例ではこれに合わせて16コアのXeonを選定しました。
ビデオカードは現実的に導入を検討できる価格帯の製品の中でも性能の高いものとしています。
RTX A6000やNVIDIA A100では価格の上昇が大きく、ご予算面と比較して現実的な選択ではないので、検討候補から除外しています。
本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。
■FAQ・CST Studio Suiteとは
・FITとは
・PBAとは
・FP64とは |
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