マーケティングの研究に携わるお客様より、統計解析用のマシンをご相談いただきました。
R (RStan) を用いたベイズ統計におけるMCMC法を行うためのマシンをご希望で、消費者アンケートデータの統計分析が中心です。扱うアンケートの量は、最大で1,000件程度です。
また、手法としてはBayoLinkSを用いたベイジアンネットワーク分析と、Rを用いたベイジアンネットワーク分析を想定されており、具体的な条件としては以下をご連絡いただきました。
・CPU:Core i9
・メモリ:64GB
・ストレージ:SSD 1TB
・OS:Windows 11
・ディスプレイ:23.8型 液晶ディスプレイ
・使用するソフトウェア:R、Rstudio、Python、BayoLinkS
・その他:MCMC法による4つの計算が並列して快適に実施できるようにしたい
・予算:50万円程度
ご連絡の内容を踏まえて、弊社からは以下の構成をご提案しました。
CPU | Core i9-13900KS (3.20GHz 8コア + 2.40GHz 16コア) |
メモリ | 64GB |
ストレージ | 2TB SSD M.2 |
ビデオ | on board (DPx1 HDMIx1) |
ネットワーク | on board (2.5GBase-T x1) Wi-Fi x1 |
筐体+電源 | ミドルタワー筐体 + 850W |
OS | Microsoft Windows 11 Professional 64bit |
その他 |
23.8型ワイド FullHD 液晶ディスプレイ |
Rの利用とご予算条件から、CPUはご要望どおりCore i9が良いかと存じます。
4計算での利用でしたらクロックブーストが効く可能性が高いため、第13世代のCore i9でも単コア性能が高い製品を選定しています。Pコアのみを稼働させた実績では、8コア稼働で5.6GHz前後での動作を確認しています。
第12世代のCore i9-12900Kと比較した場合、CPUMarkの値として33%(シングルで12%)ほどの違いがあります。
参考:Intel Core i9-12900K vs Intel Core i9-13900KS (PassMark Software)
メモリはECCという選択肢もありますが、用途を考えますと64GB程度では必須とは言い難いことに加え、コストUPにつながるため、NonECC仕様としています。CPU自体はECCメモリに対応しているので、コストUPを許容できる場合には変更が可能です。もし、数週間レベルでの連続計算を想定している場合には、ECCメモリの利用をおすすめします。
また、R系の中間ファイルをストレージに吐き出す可能性がある場合、キャッシュとしてSSD側がコントロールするSLCエリアの大きい方がパフォーマンス向上につながるため、容量2TBの製品を選定しています。PCI-E Gen4に対応した高速なタイプです。
本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。
■FAQ・Rとは 参考:The R Project for Statistical Computing ※外部サイトに飛びます
・Rstudioとは 参考:RSTUDIO IDE (Posit) ※外部サイトに飛びます
・Pythonとは
・BayoLinkSとは 参考:BayoLinkS (NTTデータ数理システム) ※外部サイトに飛びます
・ベイジアンネットワーク分析とは |
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