ユニポスWEBサイトに、Virtual Foundry社の造形可能な金属フィラメント「Filamet 3D Printing Filament」のページを追加しました。
3Dプリンタ市場は年々拡大傾向にあります。造形材料として利用できるのは、樹脂、金属、セラミックスなど幅広く、3Dプリンタの応用範囲がどんどん拡がってきていることがわかります。
そこで今回は、さまざまな材質を取り扱っているVirtual Foundry社の金属フィラメントをご紹介いたします。
Filamet – 金属フィラメントとは
標準的な3Dプリンタ(FDM/FFF 3Dプリンタ)で造形する際に必要な材料を「フィラメント」といいます。
The Virtual Foundry社の Filamet(フィラメット) は、金属粉末と樹脂バインダーで構成された金属フィラメントです。3Dプリント後にデバインド(脱脂)工程を経てから高温の窯で焼くことで、ほぼ完全な金属になります。
そしてこれらの素材の最大の特長は、すでに所有されている標準的な3D プリンタで動作することです。特別なハードウェアは必要ありません。比較的安価であることから、工具や機械加工のコスト削減に役立ちます。
純金属、セラミック、ガラスのパーツを簡単かつ手頃な価格でプリントできる3Dプリント用フィラメントとペレットが多数用意されています。
以下のメーカーWEBページにて、各種フィラメントをご参照ください。
https://thevirtualfoundry.com/products/
プリント / デバインド / 焼結
すべての作業に共通する設備は、標準的な3Dプリンタ(FDM/FFF 3Dプリンタ)と電気窯です。
FDM方式(Fused Deposition Modeling, 熱溶解積層方式)、ならびに FFF方式(Fused Filament Fabrication, フィラメント溶解製法)は、3Dプリンタの代表的な造形方法です。いずれも素材を熱で溶かし、積み上げて形にします。出来上がった造形物は比較的強度が高いため、研究開発に幅広く活用されています。
以下メーカーWEBページにて、ブロンズを使用した3Dプリントの手順をご参照いただけます
Getting Started With Filamet™ and Pure Metal 3D Printing
https://thevirtualfoundry.com/getting-started/
Virtual Foundry社の製品について
米国国立研究所、NASAをはじめとし、さまざまな公的および民間の研究機関などにサービスを提供している企業です。
現在テスト段階にある 99.9%純銀のFilamet、社内開発による新素材の追加など、材料リストは常にアップデートしています。コバルト、鉄、ニッケル、チタンといった14種類のフィラメントに加え、さまざまな素材を3Dプリント用のフィラメントにする技術を有しています。
骨密度計のキャリブレーション、3Dプリント圧電体、強磁性体、電磁コア、グラフェン、多層カーボンナノチューブなど、ユニークな特性を持つ素材やユーザーの要望に合わせた新素材の相談も可能です。
お取り扱い可否をお調べいたしますので、お気軽にご相談ください。
金属フィラメントを使用した3Dプリントのベネフィット
- 参入障壁の低さ
- 使い慣れた機材、プロセスをそのまま継続可能
- わずかなエネルギー消費量
- 成熟した技術を持つプリンタに対応(最も古い3DプリンタのFFF方式)
- ハードウェアコストの削減
- 柔軟性の高さ(プリンタのカスタマイズ等)
- より安全なソリューション(脱バインダーで化学物質等が発生しにくい)
次の動画にて、フィラメットの基本的な使い方をご参照いただけます
取扱製品の例
Copper Filamet
印刷や焼結が最も容易な材料の一つ、銅/金属フィラメント。87.0% ~ 90.7% の金属を含み、密度は 4.8g/cc ~ 5.0g/ccです。
0.5kg または 1kgのスプール巻きのフィラメントと、1袋 1kg入りのペレットがあります。
フィラメントは、1.75mm、2.85mmのいずれかを選択できます。
主な用途 : 誘導コイル、電子機器、ヒートシンク、抗菌アプリケーション、および研究
Stainless Steel 316L Filamet
低炭素ステンレス鋼/金属フィラメントです。80.0% ~ 85.0% の金属を含み、密度は 3.5g/ccです。
0.5kg または 1kgのスプール巻きのフィラメントと、1袋 1kg入りのペレットがあります。
フィラメントは、1.75mm、2.85mmのいずれかを選択できます。
主な用途 : 航空宇宙および自動車の研究
- 標準のPLAよりも吸湿性が低いため、スプールは乾燥させないでください
- フィラメントドライヤーの使用は推奨しません
- 焼成すると、100%金属になります
※その他のThe Virtual Foundry社製品につきましては、ご希望の製品名、製品URLなどをお知らせください。お調べいたします。
SDS (Safety Data Sheet)について
各素材の英語SDSは以下のページからご確認いただけます。
なお、ご希望の素材によって輸入に際し日本語SDSが必要な場合がございます。ご不明の際にはお問い合わせください (弊社では日本語SDSのご用意が可能です)。
■商品の詳細、お問い合わせはこちら Filamet 3D Printing Filament | 造形可能な金属フィラメント |