1979年に世界で初めてセルラー方式による電話サービスが開始されて以来、約半世紀。インターネットやスマートフォン等でも馴染みの深い「5G(第5世代移動通信システム)」は産業を変えるといわれています。
そこで今回は、産業IoTに注目し、セルラーネットワーク技術(ICT, 情報通信技術)に関連した「sysmoISIM-SJA2」を紹介します。
本製品は、認証情報の再プログラミングが可能なSIM/USIM/ISIMカードです。パブリックまたはプライベートモバイルネットワークのオペレータ、および研究コミュニティ向けです。
ただし、複製元カードの秘密ID(鍵K、OPC)が判別できないため、モバイルネットワークの定期加入者の方がこのカードに別のIDを複製することはできません。あらかじめ、ご承知おきください。
メーカー: sysmocom社について:
ドイツ ベルリンに本社を構えるsysmocom(シスモコム)社は、OpenBSC(Open Source Mobile Communications)が開始されて以来、大手ベンダーに依存することのない地域セルラーネットワークの発展に貢献しています。通信市場における開発・製品・サービスのギャップを最小限に抑えるために日々努力している企業です。
sysmoISIMとは
本製品は、企業規模の大小は問わずセルラーネットワークの運営者を対象としています。安全で安心なセルラーネットワークを運営するために、SIM/USIMカードの操作や設定に関する重要な知識を持つことが求められているためです。
sysmoISIM-SJA2は、再プログラミングが可能な SIM, USIM, ISIMカードです。マルチカットSIM 仕様で、 2FF (標準SIM), 3FF (micro SIM), 4FF (nano SIM) サイズに対応します。
各カードはそれぞれ別々のADMキーを使用しています。デフォルトの構成はハッカーやデベロッパーフレンドリーです。AMDキー付きカードはフィールドの書き込みが可能で、アプレットをインストールするためのセキュリティが軽減されています。それにより迅速な開発サイクルを実現します。
※再プログラミングを必要とする場合は、ADMキー付きカードの購入が必要です
なお弊社では、sysmoISIM-SJA2 SIM + USIM + ISIM Card、ADMキー付きのみ(10-pack ※カード10枚のセット)をお取り扱いしております。
主な特徴
- 2G, 3G, 4G, および5Gをサポート(認証は一方通行)
- 2FF(標準SIM), 3FF(micro SIM), 4FF(nanoSIM)フォームファクタをカバー
- JAVAに対応
- 総合的で理解しやすいユーザーマニュアル完備
- Osmocomプロトコルスタックで動作するセルラーネットワークを重視 (※)
※ Osmocomソフトウェアによるネットワークでのカード利用を制限するものではありません。ただし、サポートを受けるには、sysmocom社とサポート契約が必要です。
対象ユーザー
自社や組織独自にセルラーネットワークを構築し、そのネットワーク用に独自のSIM/USIMカードを発行したい場合に有益です。
- 携帯電話の研究者
- プライベートセルラーネットワークのオペレータ
(例: 学区、配送センター、スマート シティ、輸送ハブ、製造現場) - 広大な博物館や美術館、ワークショップ など
サポート情報
- GSM認証: COMP128v1, COMP128v2, COMP128v3, MILENAGE (default)
- UMTS認証 : MILENAGE (default)
- 固定ICCID (プログラムおよび書き込み不可)
- Programmable: IMSI, MSISDN, Ki / K / OP または OPC (OPC default)
- GSM TS 11.11互換性
- 64kバイトのフラッシュサイズ
- Java (Card Manager, OTA, STK/SAT)
- カード単体AMDキー(SIMカードにアプレットを書き込むために必要な鍵情報)
- カード個別OTA(Over The Air)キー(3DES)
- Java Application: USIM, ISIM, HPSIM, Remote Application Management, SIM, Remote File Management, ARA-M
詳細は製品マニュアルや関連プロジェクトをご参照ください
sysmoISIM User Manual
https://sysmocom.de/manuals/sysmousim-manual.pdf
その他の参考情報について
SIMカードの認証情報の再構築(読み取りと書き込み)は、PySim(Python)を使用できます。
書き換え用の環境(例)
- SIMカード: sysmoISIM-SJA2 SIM + USIM + ISIM Card
- SIMカードリーダー
- 情報書き換えるための端末: Linux搭載マシン等
pySimは、SIM/UICC/USIM/ISIMカードと連携するためのプログラム群です。pySimの詳細については、以下のURLをご参照ください。
pySim WiKi
https://osmocom.org/projects/pysim/wiki
カードリーダー/ライター、カードアダプタなどもお取り扱い実績がございます。お気軽にお問い合わせください。
■商品の詳細、お問い合わせはこちら sysmoISIM-SJA2 | 認証情報の再プログラミングが可能な SIM/USIM/ISIM カード |