CTスキャン解析用マシン

Spring-8で行ったCTスキャンを解析するためのPCを検討している。
Spring-8の推奨スペックを確認したところ、以下の情報が得られた。

・CPU:Core i9-10980XE
・メモリ:256GB
・ストレージ1:SSD 1TB NVMe
・ストレージ2:SSD 8TB x2
・ビデオ:NVIDIA Geforce RTX3060
・OS:Microsoft Windows 10 Professional 64bit
・その他:10Gb LANカード

同様の内容での見積もりを希望する。

ご要望を踏まえて、弊社からは下記の構成をご提案しました。

【主な仕様】

CPU Xeon W-2295 (3.00GHz 18コア)
メモリ 256GB REG ECC
ストレージ1 1TB SSD M.2
ストレージ2 8TB SSD S-ATA x2
ビデオ NVIDIA Geforce RTX3060Ti
ネットワーク on board (10/100/1000Base-T x1 5G x1)
筐体+電源 ミドルタワー筐体 + 850W
OS Microsoft Windows 10 Professional 64bit
その他 TPMモジュール
10Gb LANカード

 

ご連絡いただいた情報を元に構成を検討しました。
Core i9-10980XEは実質的に提供が終了しているため、同世代のXeon-Wをベースとした構成です。

コストダウンを優先した場合、以下の2点が検討ポイントになります。

■解析ソフトウェア側のGPUアクセラレート対応
画像解析を想定したPC構成を大別すると、CPUで解析を行う場合とGPUアクセラレートを前提とした仕様に分かれます。推奨スペックとしてご連絡いただいたGPUは上位モデルではありませんので、CPUでの計算を主軸に検討されていると推測しました。もし、CPUで計算がメインになる場合には、GPUのスペックを下げることでコストダウンが可能です。
■SSDの容量と速度
大量の画像を読み込んで処理を行う場合には、SSDが有効です。
ただし、画像1枚に対する解析時間がある程度かかる場合は、結果的にストレージ速度全体の処理における速度上昇の割合が小さくなることもあり得ます。この場合、データ保存用のストレージをあえてHDDにすることでコストを抑えることが可能です。
また、ストレージは後々の増設が比較的容易ですので、現時点ではコストダウンの方向で検討しつつ、実運用の中で必要になったタイミングで増設するという方法も考えられます。

本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。

 

■FAQ

・Spring-8とは
Spring-8は高輝度光科学研究センター (JASRI) の運営する大型放射光施設。高エネルギー電子ビームを用いて強力なシンクトロン放射光を生成し、物質科学、生物学、化学、物理学など幅広い研究分野で利用されている。

参考:Spring-8 大型放射光施設 ※外部ページに飛びます