普段なにげなく使用しているプリンタで「色味が違う」と感じたことはないでしょうか。機器そのものの性能が高くなったといっても、長期に渡る使用での経年劣化や環境(温度や湿度)の問題などより、予期せぬ色の違いが起こり得ます。これらの変化を出来る限り減らし、安定した色を出力し続けるかが印刷の主要な課題といわれています。
IDEAlliance G7認証は、デジタル印刷の標準化に欠かせない国際規格のひとつで、「グレー管理」で品質を照合する新しい手法です。米国をはじめ東南アジア、韓国、台湾、中国といった国々の 4000 社以上が G7マスター認証を取得しています。ここ日本ではまだ実運用が少ないですが、昨年2022年5月にJPA(日本プリンティングアカデミー)とIDEAllianceとの間でパートナーシップが締結され、グローバルスタンダードに対応した印刷ビジネスモデル展開への期待が高まっています。
今回ご紹介するCHROMiX社の「 Curve4」は、IDEAlliance(International Digital Enterprise Alliance)カラー評価テストG7の使用に準じています。
※ご参考 : 学校法人日本プリンティングアカデミー | G7認証制度 (G7ガイドブック)
https://jpa.ac.jp/idealliance-g7/
CHROMiX社とは
1998年に設立されたCHROMiX社は、コンテンツ制作業界の企業に対し優れた技術サービスと一連の製品を提供しています。CHROMiX社は 90ヶ国以上の顧客、販売店、ディーラーとともに他に類を見ない形でカラーマネジメントとイメージング産業に役立てられています。
Curve4について
Curve4は多目的グラフィックアートソフトです。印刷精度の検証、システムのキャリブレーション、ICCプロファイリングやカラーリファレンス(グレーバランシング)として使用するための測定値準備ツール群で構成されています。
例えばCurve4を使用することで、G7のキャリブレーションをより簡単に、より速く、より正確に行うことができます。エラーが減少しコストが削減にも役立ちます。
次の動画は、印刷機をG7認証レベルの1つに校正するための基本的なプロセスを知りたいという、ソフトウェアを初めて使う人を対象としています。
なお、G7キャリブレーション(G7のマスター認定レベル)のより詳しい情報については、下記サイトをご参照ください。
New G7 Master Certification Levels Explained
https://www.colorwiki.com/wiki/New_G7_Master_Certification_Levels_Explained
ライセンスレベル
基本機能を含む検証用のCurve4 Verify、キャリブレーション機能が追加されたCurve4 Calibrate、すべての機能が含まれたCurve4 Completeに加え、試用を目的としたDemo(無償)の4つのライセンスレベルがあります。ご用途に合わせご選択ください。
ライセンスレベル毎の機能詳細につきましては、以下のメーカーページをご参照ください。
License Guie (CHROMix)
https://www.chromix.com/curve4/licensingMatrix.cxsa
それぞれのライセンスレベルは、スプラッシュスクリーンにVERIFY、CALIBRATE、COMPLETE、DEMOの文字で表示されます。
Curve4 Verify | 検証ツール
最新のIDEAlliance仕様に基づいた、G7 Masterプログラム準拠を判定するための検証するためのツール。
印刷サンプルがIdealliance dealliance G7 Masterプログラムの仕様に従って、「G7グレースケール」「G7ターゲット」「G7カラースペース」あるいは「ベーシックカラープルーフ」の合否を検証し、結果をグラフィカルで分かりやすいPASS/FAILバッジで表示します。
主な特徴
- 優れた視認性
ターゲットパッチの欠落を明確に表示、障害の概要とポインタ - 高い柔軟性
複数のターゲットのパッチを組み合わせたコンプライアンス計算
IT8.7/5(TC1617)のターゲットに対応
任意のレイアウトと充実したサポート - 操作性の良さと処理の速さ
- G7マスター認証の要件に完全準拠
- リファレンスプリセットによる手順間違いの防止と信頼性の高さ
Curve4 Calibrate | キャリブレーションツール
Calibrate または Complete ライセンス レベルで利用可能なキャリブレーションツール。
主な特徴
- 安定かつ再現性のある4色(CMYK)、3色(RGBまたはCMY)、または1色(白黒)印刷システムをG7仕様に校正
- 再キャリブレーションが可能(印刷機/顧客/その他へのサブセットを含む)
- P2Pより小さな初期ターゲットからのG7キャリブレーション
「miniP2P」「microP2P」ターゲットをサポート - インクチャンネル制限 / バランスニュートラルブラック
- ISO標準のSCTV(スポットカラートーン値)のサポート
Curve4 Complete | ブレンドツール
Complete ライセンス レベルで利用可能なブレンドツール。可能な限り最高のICCプロファイルを構築できます。
【ご参考:ICCプロファイルとは】 国際標準化団体であるICC(インターナショナル・カラー・コンソーシアム)によって策定されたICCプロファイル(英:ICC Profile)は、カラーマネジメントのための色の特性情報を記述したデータセット。異なるプラットフォーム、デバイス、アプリケーション間で、色の正確な再現に役立てられています。 |
主な特徴
- ホワイトポイントの適用
SCCAのような計算( 基質補正測色目標)で、画像内のもっとも明るい部分(測定値の白色点)を変更 - スムージングとスマート平均化
ICC プロファイルの品質を低下させる測定ノイズやその他のエラーの原因を最小限に抑える
複数の測定値を一緒に平均化 - カーブの適用
Calibrate Toolで作成したカーブを、VPR(Virtual Press Run)シミュレーション用のデータセットに適用可能
デモについて
CHROMiX社のWebサイトから、無料でソフトウェアパッケージをダウンロードできます。動作はデモモードに限定されています。ユーザー様ご自身のファイルを使用するには、ライセンスの購入が必要です。
Curve4 Download
https://www.chromix.com/curve4/download/
取り扱いライセンスについて
取り扱い製品の例
- Curve4 Verify
- Curve4 Calibrate (includes Curve4 VERIFY & CALIBRATE tools)
- Curve4 Calibrate X-Platform (Incl Curve4 VERIFY & CALIBRATE tools for Mac + Win)
- Curve4 Complete Bundle (incl Curve4 VERIFY, CALIBRATE and BLEND tools)
- Curve4 Complete X-Platform (incl Curve4 VERIFY, CALIBRATE and BLEND tools for Mac + Win)
※ iT8カラーチャートからG7のカーブを生成できるのはCurve4 Complete版のみです
※ Curve4 Calibrateは、G7カーブを生成するためにP2P(Peer to Peer)ターゲットが必要です
所有ライセンスからCurve4へのアップグレードも対応可能です。お気軽にご相談ください。
有効なユーザー名とシリアル番号を持つCurve2またはCurve3 のユーザーが対象です。
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