発生生物学の研究に携わるお客様より、イネのトランスクリプトームおよびゲノムデータにおける一連のデータ解析 (前処理、マッピング、DEGsの算出等) を不満なく行うことのできるLinuxマシンをご相談いただきました。
ご希望の条件は以下の通りです。
・CPU:24コア 48スレッド 以上のCPU |
イネのトランスクリプトーム解析は1サンプルが約10Gbp、全ゲノムリシーケンス解析では約45Gbpのサイズです。
検討に際して、以下の2点をご質問・ご相談いただいています。
・CPUはXeonを想定しているが、AMD Threadripperと比較して性能やコストをどう考えるべきか。 ・OSはUbuntuかRocky Linuxを予定しているが、Linux初心者に適したディストリビューションはどちらか。 |
以上の情報を元に、ご予算90万円以下でのを提案をご希望です。
ご連絡いただいた内容を踏まえて、弊社からは以下の構成をご提案しました。
【主な仕様】
CPU | Xeon Silver 4310 (2.10GHz 12コア) x2 |
メモリ | 256GB REG ECC |
ストレージ | 1TB SSD S-ATA |
ビデオ | NVIDIA T400 |
ネットワーク | on board (1000Base-T x2) |
筐体+電源 | タワー型筐体 + 850W |
OS | Ubuntu 22.04 |
第3世代Xeon Scalableを搭載した2CPU構成で、システムの合計で24コア/48スレッドです。
■ストレージ 人間などと比較して、イネのゲノムサイズはそこまで大きくありませんが、解析データの容量はそれなりのサイズになると考えられます。本件では、データ保存用の外部ストレージをお客様側で用意すると伺っていますが、PC本体のみで運用する場合には、データ用のストレージを搭載することをお勧めします。 |
■CPU 24コアのXeonとThreadripper PROで比較すると、性能面ではThreadripper PROの方が優位です。 なお、次世代シーケンサー解析はCPUコア数やメモリ容量が重要な処理ですので、コア数を減らしてクロック重視で計算速度を上げる考え方はあまり有効ではありません。そのため、シングルコア性能が多少低くても、コア数を確保できる構成を優先するのが望ましいとお考えください。 |
■OS OSに関しては、Ubuntuと比べてRocky Linuxはあまり融通が利きません。 Rocky LinuxのベースであるRHELは、長期運用の安定性を第一としています。 Rocky Linuxを積極的に選択する理由がない場合には、Ubuntuをお勧めいたします。 |
本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。
■FAQ・トランスクリプトーム解析とは
・Ubuntuとは 参考:Ubuntu (Ubuntu Japanese Team) ※外部サイトへ飛びます
・Rocky Linuxとは 参考:Rocky Linux (Rocky Enterprise Software Foundation) ※外部サイトへ飛びます
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■ このPC事例に関する詳細、お問い合わせはこちら ※事例の名称またはご希望の条件などをご記入ください。 |