SCONEやOpenSimの利用に適したマシン (予算250万円)

筋骨格モデルや姿勢制御の研究に携わるお客様より、「SCONE」を用いた生体運動の予測計算や、「OpenSim」を利用した筋骨格モデルの開発・解析を行うためのマシンをご相談いただきました。

ヒトの運動に対する解析・最適化を行う想定で、最適化の処理はCPUスレッドで並列計算を行います。CPUの速度とコア数が、計算時間に直接影響することがわかっているので、コア数の多い構成をご希望いただきました。
HDD容量は多くなくてよい代わりに、リアルタイムで書き込みを行うため、処理速度の速い製品の選定をご依頼いただいています。

OSは現在の環境で安定しているWindows10がご希望で、ご予算は250万円付近と伺っています。

同じ用途・条件でのご相談で、より多くのコア数を実現するためにXeon 2基を搭載する提案事例 PC-10721B もご参照ください。

ご連絡いただいた条件を踏まえて、弊社からは下記の構成をご提案しました。

【主な仕様】

CPU AMD Ryzen ThreadripperPRO 5995WX (2.70GHz 64コア)
メモリ 512GB
ストレージ 4TB SSD M.2
ビデオ NVIDIA T400
ネットワーク on board (1GbE x1 10GBase-T x1)
筐体+電源 タワー型筐体 + 1000W
OS Microsoft Windows 10 Pro 64bit

コア数の多い構成をご希望いただいたため、64コア/128スレッドの構成を検討しました。
ご提案時点では、比較的短納期でご案内できたため、メリットとしてお伝えしています。

メモリ容量の指定がございませんでしたので、マシン規模を考えて仮に512GBで設定しています。SSDは速度を優先し、M.2タイプの4TB製品を選択しています。

また、ソフトウェアの性質を考えると、一般的なレベルで画面出力できる程度のビデオ性能でよいと判断し、ローエンドタイプのビデオカードを選択しました。

OSはWindows10としていますが、Windows10自体はすでに終息していますので、ソフト側が対応している場合にはWindows11の利用を強くおすすめします。
なお、コア数がとにかくたくさん必要な場合には、Windwos10ではなくLinux系OSを利用することでEPYCを利用することができ、128コア/256スレッド構成が実現可能となります。

同じ用途・条件でのご相談で、より多くのコア数を実現するためにXeon 2基を搭載する提案事例 PC-10721B もご参照ください。

本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。

 

■FAQ

・SCONEとは
SCONEは人間と動物の動きを予測シミュレーションするためのオープンソースソフトウェア。
歩行速度やエネルギー効率など、特定のタスクを最適に遂行するための神経筋コントローラを定義し、最適化することができる。

参考:Welcome to SCONE ※外部サイトに飛びます

【関連製品】

 

・OpenSimとは
OpenSimは神経骨格系のモデリング、シミュレーション、制御、分析を行うためのソフトウェア。
ユーザーが筋骨格構造のモデルを開発し、動きの動的なシミュレーションを作成することができる。

参考:OpenSim ※外部サイトに飛びます