物質・材料分野研究に携わるお客様より、Gaussianを使った金属錯体計算を行うためのマシンをご相談いただきました。
想定している計算では、基本的にCPUを8コア使用し、必要に応じて2つの計算を同時に行う場合があるという想定です。CPU全体としては合計20スレッドあれば十分で、R言語による行列計算も行う予定です。
なお、お客様よりご連絡いただいた構成は下記のスペックです。
・CPU:Xeon W-2255 (3.70GHz 10コア) 20スレッド |
ご予算50万円の範囲内で、より良い構成を提案して欲しいとご要望いただきました。
それらの条件を踏まえ、弊社からは下記の構成をご提案しました。
CPU | AMD Ryzen9 7950X (4.50GHz 16コア) |
メモリ | 64GB |
ストレージ | 2TB SSD S-ATA |
ビデオ | NVIDIA T400 |
ネットワーク | on board (2.5G x1 10/100/1000Base-T x1) Wi-Fi x1 |
筐体+電源 | ミドルタワー筐体 + 850W |
OS | なし |
ご予算の範囲内で、CPU性能がより高くなる構成という考え方での選定です。
CPUはRyzen 7000シリーズ最上位の16コアモデルであるRyzen9 7950X (32スレッド) を搭載しています。Ryzen 7000シリーズの下位モデルには12コア/24スレッドの製品もありますが、Ryzen9 7950Xの方がブーストクロック作動時の最大クロックが高く設定されているため、CPU速度を重視した選定としています。
【Ryzen 7000シリーズ 12コアモデルと16コアモデルの最大クロック】
■12コア/24スレッドモデル | AMD Ryzen9 7900X 4.50GHz |
Boost時 最大5.60GHz | |
■16コア/32スレッドモデル | AMD Ryzen9 7950X 4.70GHz |
Boost時 最大5.70GHz |
Ryzen9 7950X とXeon W-2200シリーズとの比較で考えた場合、Xeon W-2200シリーズは発売から時間が経過していますので、後発であるRyzen9 7950Xの方がCPU自体の性能が高いとお考えください。
なお、Ryzenはコンシューマ向け製品のため、メモリ容量の上限は128GBです。Xeon W-2200シリーズのメモリ上限1TBよりも低くなりますが、想定されているメモリ容量が64GBでしたので、この点は問題にならないと判断しています。
本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。
■FAQ・Gaussianとは 参考:Gaussian ※外部サイトに飛びます
・Rとは 参考:The R Project for Statistical Computing ※外部サイトに飛びます
・ブーストクロックとは 参考:TAMD Ryzenテクノロジー:Precision Boost 2の性能強化 (AMD) ※外部サイトに飛びます
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