ポンプの開発に携わるお客様より、渦巻きポンプの開発を行うための水流解析専用マシンを導入したいとご相談いただきました。
具体的なご要望は以下のとおりです。
・契約中のscFLOWソルバーは並列数「4」で、プリとポストの並列数を足しても最大並列数は「6」 ・ソルバー実行時にCPU温度が高くなりがちなので、発熱を抑えられるようにしたい ・ハードウェアの寿命に配慮し、ビデオカードとCPUの負荷を軽減したい ・CPUはクロック数の高いものを希望する ・メモリは64GBを希望する ・27インチディスプレイも含めて欲しい ・予算は50~60万円程度を想定 |
弊社からは、ご予算に合わせた構成を提案しました。
【主な仕様】
CPU | AMD Ryzen7 7700X (4.50GHz 8コア) |
メモリ | 64GB |
ストレージ1 | 2TB SSD S-ATA |
ビデオ | NVIDIA T1000 |
ネットワーク | on board (2.5G x1 10/100/1000Base-T x1) Wi-Fi x1 |
筐体+電源 | ミドルタワー筐体 + 850W |
OS | Microsoft Windows 11 Pro 64bit |
その他 | CPU大型水冷ユニット 27型ワイド 液晶ディスプレイ |
CPUの選定においては、以下の点に注意する必要があります。
■Point ・「ソルバー実行時のCPU温度を抑えたい」と「CPUはクロック数の高いものを希望する」のご要望は相反する。 |
そのため、弊社からのご提案では、大型の水冷クーラーを搭載することで冷却能力を高めています。
CPUについては、scFLOWの公式サイトを見る限り、16コアあたりまでは高効率で並列処理が行われていますので、ご予算内である程度コア数が多くクロック数も高い製品を選定しています。
参考:快適なシミュレーションを提供する究極のソルバー(HEXAGON) ※外部サイトに飛びます
ビデオカードは、現在お客様が利用している製品がQuadro FX1800ですので、GPUのランクだけで考えればA2000が代替品の候補になりますが、FX1800は何年も前の製品であることから、世代の違いによる性能差が大きいことを加味してNVIDIA T1000を選定しています。
また、お客様からは以下の質問を頂戴しました。
■Question Intel製CPUに比べ、Ryzenは発熱が大きいと聞いたことがある。 |
高クロック仕様のCPUでは、Intel製品よりもAMD製品の方が発熱が少ないのが現状です。
また、本事例の構成は発熱の大きいオーバークロック仕様ではないため、ラジエーターに対して高速でFANを回転させる必要はありません。そのため、一般的なレベルのファン音での稼働を想定しています。
もっとも、ラジエーターでの排熱効率を向上させるためにFANの回転速度を上げればCPU側の温度を低く保つことができますので、FAN音と温度のバランスをどう設定するかがポイントになります。
本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。
■FAQ・scFLOWとは 参考:scFLOW (HEXAGON) ※外部サイトに飛びます
・SCRYU/Tetraとは 参考:SCRYU/Tetra (HEXAGON) ※外部サイトに飛びます
・水冷CPUクーラーとは |
■ このPC事例に関する詳細、お問い合わせはこちら ※事例の名称またはご希望の条件などをご記入ください。 |