モデル予測制御(MPC)と組み込みシステム最適化のためのソルバー「FORCESPRO」

■こちらは、2020年12月24日に投稿された記事のため、情報の内容が古い可能性があります。

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embotech社のFORCESPROは、モデル予測制御(MPC, Model Predictive Control)と組み込みシステム最適化のための、高速で信頼性の高いソルバーです。

最適制御問題の数学的構造のために特別に開発された最先端の数値最適化アルゴリズムにより、複雑な最適化問題をミリ秒単位で解決します。この最速のソルバーはファイルサイズも非常に小さく、任意のハードウェアプラットフォームに埋め込み、安全性、生産性、エネルギー効率を大幅に向上させることができます。

 

FORCESPROのしくみ

任意のハードウェアプラットフォームで実行される効率的なソルバーを自動生成できます。
ユーザーが問題を定義し、FORCESPROが最適化のためのコードを生成します。組み込みプロセッサ上での効率的な実装に役立ちます。

例えば自動運転(自動車の動作計画とエネルギー管理)、ロケットのガイダンスや動作計画、風力タービンのピッチ制御、板金レーザー切断、ロボットアームの動作計画などで使用されています。

主な特長と利点

・数理最適化問題を瞬時に解くための、高速で信頼性の高い数値解法
・コードサイズが小さくメモリの使用量が少ないため埋め込みが容易
・任意のハードウェアプラットフォームで実行可能
・信頼性が高く完全自律システムへの適用が可能
・モデル予測制御の業界標準(シリアルアプリケーションで多数の実績あり)
・MathWorks Model Predictive ControlToolbox に統合可能
・MISRA-C準拠(高いコーディング標準に準拠)

※ 組み込みシステム最適化に必要な関連性の高い最適化問題の処理が可能

最適化問題の種類
– Nonlinear Program (NLP, 非線形計画問題)
– Mixed-Integer NLP (MI-NLP, 混合整数二次計画問題)
– Linear Program (LP, 線形計画問題)
– Quadratic Program (QP, 二次計画問題)
– Quadratic-Constrained Quadratic Program (QCQP, 二次制約付き二次計画問題)
– Binary-Integer QPs (2進整数計画問題)

 


組み込みシステムの例
– 線形モデル予測制御 (Linear MPC)
– 非線形モデル予測制御 (Nonlinear MPC, NMPC)
– ハイブリッドモデル予測制御 (Hybrid MPC)
– 経済的モデル予測制御 (Economic MPC)
– 動作計画の問題 (Motion Planning Problems)
– 意思決定における自律尊重 (Autonomous Decision Making)

 

最適化手法について

少ない反復回数で収束するまでNLPを解くことができ、最大計算時間が重要な組み込みシステム制御に有効な Interior-Point Solver (IP)と、非線形モデル予測制御のための高速な実時間最適化とフィードバックレートを必要とする組み込みシステム制御に有効な Sequential Quadratic Programing (SQP)があります。
アプリケーションに最適な方法をこの2つのアルゴリズムから選択できます。

Derivative Generation
– CASADI
– Mathworks Symbolic Toolbox
– User-made functions

ヘッセ行列(Hessian)
– Blockwise BFGS
– Gauss-Newton

 

ライセンス形態

プロジェクト(技術開発)の段階に応じた3つの異なるノードがあります。各ノードは、S、M、L それぞれの線形計画法のアルゴリズムで利用できます。

・NODE TYPES … 技術開発フェーズ(モデルベーステスト)

– Engineering:
問題固有のソルバーを生成し、同じx86/x86_64プラットフォームでソルバーを実行(※ Windows / Linux / Max OSXの場合)
– SoftWare Testing (Sil/CI):
物理システムを制御せず、異なるx86/x86_64プラットフォームでソルバーを実行
– HardWare Testing (HiL/Field Testing):
異なるプラットフォームでソルバーを実行し、車両等の物理システムを制御

・VARIANT … 線形計画法のアルゴリズム

 S、M、Lで解決できる最適化問題の概要
– S: LP, QP, QCQP
– M: LP, QP, QCQP, Binary Integer QP, NLP with SQP
– L: LP, QP, QCQP, Binary Integer QP, NLP with SQP and IP solver, Mixed Integer NLP

・commercial use

商用ライセンスは、SCA (ソースコードアクセス)と、SHS (セルフホストサービス)の2つのオプションがあります。

※商用アプリケーションでのシリーズ展開も可能です。
embtech社では、アプリケーションとニーズをよりよく理解したうえで設定に対しての適切なご提案をしております。ヒアリングが必要となりますため、ご要望やご相談につきましては別途お問い合わせください。